和菓子のお取り寄せなら金精軒！人気和菓子「カステラ」のルーツ

カステラは和菓子？洋菓子？

カステラは洋菓子のような印象を受けることがありますが、和菓子に分類されます。和洋菓子の区別は、明治時代以降に生まれたお菓子かどうかで決まります。カステラは室町時代に伝来したお菓子のため、和菓子となります。

ポルトガルのお菓子が由来

カステラの起源はポルトガルの甘い焼き菓子で、日本には南蛮貿易を通じて伝来しました。ポルトガルから長崎に伝わった「パン・デ・ロー」がルーツといわれており、日本の風土に合わせて独自の改良が行われ、現在のカステラへと形成されていきます。

長崎カステラの誕生

かつて日本における甘さの源は、主に果物や蜂蜜でした。料理の味付けに大きな影響を与えたものが、貿易によってもたらされた砂糖です。特に長崎は鎖国時代においても貿易港として成長し、一部の上流階級でしか使用されないほど貴重品だった砂糖も、他の地域とは異なり、日常的に利用されていました。

そのため、九州地方で甘い味付けが好まれるようになったのは、砂糖の導入に起因するといわれています。そして、この砂糖の存在が甘味の文化を発展させ、長崎を代表する銘菓を生み出すきっかけとなります。

長崎カステラは、砂糖・卵・小麦粉をシンプルに組み合わせて焼く簡単な製法ながら、その味わいは日本人の味覚に合致したため、急速に広まっていきます。その結果、長崎カステラは日本の代表的なスイーツとして親しまれ、砂糖の輸入が日本の菓子文化に与えた影響を象徴する存在となったのです。

地域独自のカステラも登場

カステラはその美味しさと特別感から高く評価され、贈答品として選ばれるようになります。明治時代になると、日本国内でカステラの製造と消費が増加し、一般の人々にも存在が認知されていきます。さらに、全国各地で地域ならではのアレンジが加えられ、多様なバリエーションが生まれました。地域独自のカステラは、現在も特産品として親しまれています。

カステラは日本独自の改良によって誕生した和菓子であり、和洋を結ぶ特別なお菓子として多くの人々に愛されてきました。シンプルな材料と特有の食感が、日本の家庭の団らんやお茶うけに欠かせない存在として、今日まで受け継がれています。

カステラの歴史的な経緯や風味は、和菓子と洋菓子の要素を兼ね備えた、日本独自のスイーツとして地位を築く要因となりました。伝統的な和菓子の歴史を感じながら、ご賞味ください。